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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第23章 三章 狂犬レオの襲撃!!
ただ力の差は歴然だった‥
‥男と女の違いをまざまざと見せ付けられた気がした
‥でも自分は引けない!髪を切り落とした時に覚悟を決めた‥
それでも男の強さを目の当たりにすれば気が振れる‥
そして、ロイドも解っていた‥
レオが相手なら普通の男でもあんなふうに押さえ込まれたら身動き出来ない事を──
ましてや細っこいアルなら尚更無理だと‥‥‥
だが──
ただ腹が立った‥
あんな熱烈なキスシーンを見せ付けられ‥‥
怒りが抑えきれなかった‥‥
胸の内が焦げつきそうなほどに熱く痛んだ…
ほんとは早く助けたかったのに‥
それが出来なかった……
レオを斬り付けそうな自分を抑えるのに時間がかかったのだ──
言葉だけで制圧するのに必死だった‥‥
涙を堪え下を向くアルの手を見ると強く掴まれていた事がはっきりわかる‥
アルの両手首は赤くなっていた‥‥
ロイドはふぅーと溜め息をついて自分自身を落ち着けた
「悪かった‥お前のせいじゃないのにな‥
ほんとはもっと早めに助けたかったんだが‥‥
俺もルイスも呆気に取られたもんだから‥‥すまん
もうすぐ試合が始まる‥席に着こう‥」