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第27章 七章 生き残り合戦！〜初陣〜

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あまにりも呆気なくついてしまった勝負にアル自身も困惑している。


そう、実はアルの拳は柔らかいコラーゲン腹にはほとんど効き目がなかったのだ‥
だが、アルが振り上げた剣で自分も鉄塊のように真っ二つにされると思い込んだ男は自分の上げた絶叫と共に立ったまま気を失い自らコート外に倒れ、アルはそれを手伝っただけにすぎない。

アルは素早く剣を振り上げて斬ると見せ掛け背中の鞘にしまっていたのだった。

しかし観客や回りの者達にはアルの拳で勝負がついたようにしか見えなかった…

勝敗を告げる笛の音が鳴り数秒の沈黙の後に場内が沸き上がりアルを讃える声が止まない。


「…っ…決まったのか？あの拳が‥さすがの右ストレートだな…」


ルイスは自分が殴られた事を再び思い出して顔をさすっている。

主賓席の皆がホッとするなか会場ではアルへの喝采が響いている


― ディーア！

――ディーア！！

―ディーア!!


アルはそれに応えるように会場みんなに手を振り笑顔を送っていた。


「一気に人気者になっちまったなぁ。お前ぇらスターの座を取られちまうぜっガハハハっ！」


ザドルがルイス達に皮肉った。