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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第57章 すべての始まり
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「正直、南の大陸も輸出どころの騒ぎではなかろう‥
このままいけば膨大な飢饉を招くことは目に見えている――――
一刻も早く策を練らねば」
さすがの王も現状の酷さに頭を抱えこんだ
「王‥
急ぎで知恵を持つ者を収集せねばなりますまい‥
各国にお触れを出して頂きたい
ワシも今、書庫の伝承説の物を荒いざらい目を通しておるが一人では時間が掛り過ぎる‥
頼みましたぞ、
ブランデール国王よ‥
あなたの手腕が試される時がきております…」
老師の言葉に王は深く頷く──
王の手腕…
‥見えぬ敵を前にどう、サイを振っていいものやら…
我々には事が起こってからしか対処が出来ぬ‥
このままでは世界は滅びの道を辿るのみ―――
神の従者よ‥‥‥
そなたはやはり伝説の中にしか存在しえないのか‥
王は謁見室から窓を見上げ、闇夜に浮かぶ月に祈った‥
太古の昔──
とても心優しい神がいた‥
美しい妻を持ち‥
美しいものをこよなく愛す心優しい神が──
そんな神は醜い欲に翻弄された人間が許せなかった…
「正直、南の大陸も輸出どころの騒ぎではなかろう‥
このままいけば膨大な飢饉を招くことは目に見えている――――
一刻も早く策を練らねば」
さすがの王も現状の酷さに頭を抱えこんだ
「王‥
急ぎで知恵を持つ者を収集せねばなりますまい‥
各国にお触れを出して頂きたい
ワシも今、書庫の伝承説の物を荒いざらい目を通しておるが一人では時間が掛り過ぎる‥
頼みましたぞ、
ブランデール国王よ‥
あなたの手腕が試される時がきております…」
老師の言葉に王は深く頷く──
王の手腕…
‥見えぬ敵を前にどう、サイを振っていいものやら…
我々には事が起こってからしか対処が出来ぬ‥
このままでは世界は滅びの道を辿るのみ―――
神の従者よ‥‥‥
そなたはやはり伝説の中にしか存在しえないのか‥
王は謁見室から窓を見上げ、闇夜に浮かぶ月に祈った‥
太古の昔──
とても心優しい神がいた‥
美しい妻を持ち‥
美しいものをこよなく愛す心優しい神が──
そんな神は醜い欲に翻弄された人間が許せなかった…