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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第6章 ザドルの過去
◇◇◇
「ルイスっ悪い、遅くなったっ!」
「あぁ、べつに構わないよ。名簿が出来上がったから呼んだまでだ………」
「名簿? できたのか?…で、どうだった?」
ルイスは訪れたロイドに椅子を勧めながら書類を渡して言った
「予想通りだよ…危なっかしい奴らも入ってる
どうしたもんかと思ってね…」
ロイドは少し考えて口を開いた
「………ザドルと対戦するように仕掛けるってのは?」
「……それも考えたさ‥
でも、今のあいつで大丈夫かどうか…去年の決勝戦で闘ったお前ならわかるだろ……」
ルイスは“ムリムリ”とでもいいたげに手をひらひらさせた
「……あぁ、あいつらしくない闘い方だったな‥‥
なんか、殺してくれ!と言わんばかりの…だから、俺は勝てたんだがな…」
ロイドは天井を仰いで溜め息をつく
「…そう、完全に生きる張り合いをなくしてる……
」
そういうとルイスは一枚の紙をロイドに渡した‥
「‥なんだ?
‥ディアノル・J・バートン ?」
「ザドルが昨日、受付の時にちょっかい出したガキだ‥」
「……あぁ!青白いひょろひょろしたガキか……こいつがどうした?」