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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第6章 ザドルの過去


キュッと蛇口を捻り水音が止まる。

「あいつ、結局メシ喰いにこなかったな…腹へってねぇんだろうか?」

ザドルは食堂でデザートのフルーツを食べながらエバに語りかけた

「ははぁ‥普段食べない
フルーツまで食べてここに居座ってたのは、あの子が目的だったからかい?」

エバは濡らした台拭きでテーブルを拭きながら、ザドルの顔を茶化すように覗き込んだ

「べつに、目的ってわけじゃっ…」


「それじゃ、あたしゃ余計なことしちゃったかねぇ」


「なんだ?余計なことってぇのは…」


エバはテーブルを拭く手を休めザドルの隣に座り込み、身振り手振りで話した


「‥時間になってもこないからさっ…何か来れない理由でもあんだろぅって思ってね?食事を部屋の前に置いてきてやったんだよ……食べてるといいけどね……」


「なんだ、そうか‥それならいいんだ。 腹減らしてんじゃねぇかと気になってなぁ……そうか、ならよかった…手ぇかけるが頼んだぜエバ‥」


ザドルはエバに感謝した。
機転のきくエバなら任せて安心だと改めて確信する


「‥可愛い義弟に頼まれたんじゃ断るわけにいかないねぇ♪」


「ッケ!何がっ可愛いだ!人バカにしやがって」

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