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遠恋カレンダー
第1章 1月:出会い
「それは冗談ですが、ご飯行きましょうよ」
声色が変わったな、と思って電卓を打つ視線から顔をあげてみれば
ホンの少し緊張した顔の年下の男の顔がそこにはあって。
遠い昔、男の子を誘うのにドキドキした自分を思い出した。
「いいわよ」
次の瞬間、何も考えずに出たその言葉は自分自身でビックリして
それ以上に相手がビックリしていた。
「ヨシッ!」
目の前で小さく何度もガッツポーズするその姿に笑って。
明日やれる仕事は明日に回した。
会社の人たちが良く使う居酒屋を避けて
駅の向こうのお店に入る。
「何時の電車に乗るの?」
「横浜を22:24分です」
席に着くなり、帰りの電車の確認をする。
お店を22時前に出ないと間に合わない。
何も言わないけど、きっとこれが最終で、これでも家に帰るのは25時近いんだろう。
たった数時間のご飯のために帰るのはぐんと遅くなるはずだ。
「良かったの?」
「宮本さんはなにも気にしなくていいから」
3つ下のそのオトコは一緒に食事をするには最適で
山梨での楽しい話をたくさん聞かせてくれた。
お酒に強くて、女性と話すのに慣れてて。
楽しい話が出来て、2人きりなのに気を使わせないオトコ。
研究職じゃないみたい。
そう思ったら少し可笑しくなって
話を聞きながら、小さく笑うのを止められなかった。
声色が変わったな、と思って電卓を打つ視線から顔をあげてみれば
ホンの少し緊張した顔の年下の男の顔がそこにはあって。
遠い昔、男の子を誘うのにドキドキした自分を思い出した。
「いいわよ」
次の瞬間、何も考えずに出たその言葉は自分自身でビックリして
それ以上に相手がビックリしていた。
「ヨシッ!」
目の前で小さく何度もガッツポーズするその姿に笑って。
明日やれる仕事は明日に回した。
会社の人たちが良く使う居酒屋を避けて
駅の向こうのお店に入る。
「何時の電車に乗るの?」
「横浜を22:24分です」
席に着くなり、帰りの電車の確認をする。
お店を22時前に出ないと間に合わない。
何も言わないけど、きっとこれが最終で、これでも家に帰るのは25時近いんだろう。
たった数時間のご飯のために帰るのはぐんと遅くなるはずだ。
「良かったの?」
「宮本さんはなにも気にしなくていいから」
3つ下のそのオトコは一緒に食事をするには最適で
山梨での楽しい話をたくさん聞かせてくれた。
お酒に強くて、女性と話すのに慣れてて。
楽しい話が出来て、2人きりなのに気を使わせないオトコ。
研究職じゃないみたい。
そう思ったら少し可笑しくなって
話を聞きながら、小さく笑うのを止められなかった。