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遠恋カレンダー
第1章 1月:出会い
「じゃぁ、またこうやって会ってくれますか?」
真剣なその言葉に、思わず飲んでいたワインにむせそうになった。
「金子さんについて今年から毎週金曜日に本社に来ることが決まってるんだ」
「・・・・」
「またこんな風に一緒に食事してくれる?」
少し年上の男が、テーブルに手を置いてほんの少し前のめりになって優しく次を誘うとか
同じ年ぐらいの男が、酒の席で告白してくるとか
そんな慣れた誘いじゃなくて。
ひざの上においた両手はグッと握りしめられていて
まっすぐに私の目を見て視線を外さない。
「え・・・?」
一瞬、告白されたのかと思った。
でも脳内でリピートした言葉は「次の食事の誘い」で
告白めいた事はただの一言も言われていない。
「しょく、じ?」
「うん」
「・・・いつ?」
私の問いかけに小川くんは
「次は・・・来週の金曜日かな」
と、即答した。
「18日?」
「そう」
彼氏がいなくなって久しい私は、月に数回会社の同僚か学生時代の友人と女子会をするぐらいで、手書きの手帳はほぼ空欄だ。
真剣なその言葉に、思わず飲んでいたワインにむせそうになった。
「金子さんについて今年から毎週金曜日に本社に来ることが決まってるんだ」
「・・・・」
「またこんな風に一緒に食事してくれる?」
少し年上の男が、テーブルに手を置いてほんの少し前のめりになって優しく次を誘うとか
同じ年ぐらいの男が、酒の席で告白してくるとか
そんな慣れた誘いじゃなくて。
ひざの上においた両手はグッと握りしめられていて
まっすぐに私の目を見て視線を外さない。
「え・・・?」
一瞬、告白されたのかと思った。
でも脳内でリピートした言葉は「次の食事の誘い」で
告白めいた事はただの一言も言われていない。
「しょく、じ?」
「うん」
「・・・いつ?」
私の問いかけに小川くんは
「次は・・・来週の金曜日かな」
と、即答した。
「18日?」
「そう」
彼氏がいなくなって久しい私は、月に数回会社の同僚か学生時代の友人と女子会をするぐらいで、手書きの手帳はほぼ空欄だ。