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遠恋カレンダー
第12章 12月:クリスマス
「ねぇ!雪のツリーを見に行こうよ!」
そう言って私たちの方に振り替える葵に見られたくなくて
秋田さんと握っている手を引っ込めようとしたら
私の手を逃がさないかのようにギュッと捕まえる。
そんな私たちのやり取りに葵は気がつかないようで
「ランドマーク?」
秋田さんもフツーのトーンでそれに応える。
無理やりでもその手を離さない私は・・・どうしたいんだろう・・・
寒いなか赤レンガを後にしてランドマークに向かう葵たちの後を秋田さんと手をつないだまま歩いた。
「ランドマークってウチが建設の筆頭施工会社でしょう?」
「らしいな」
「すごいよね~こんな街並みを作るってどんな気持ちだろう」
「新田常務とか経管の加賀部長がまだ主任になる前だろ?」
「こんな大きな街を丸々プロデュース開発する事業に携われるなんて幸せだよな」
そんな話をしながら、私は手の温かさだけに意識が飛んでいた。
秋田さんの手にすっぽり包まれた手は
この寒さから守ってくれているようで。
それはあたかも・・・
私の寂しさも包んで守ってくれると言っているように感じた。
そう言って私たちの方に振り替える葵に見られたくなくて
秋田さんと握っている手を引っ込めようとしたら
私の手を逃がさないかのようにギュッと捕まえる。
そんな私たちのやり取りに葵は気がつかないようで
「ランドマーク?」
秋田さんもフツーのトーンでそれに応える。
無理やりでもその手を離さない私は・・・どうしたいんだろう・・・
寒いなか赤レンガを後にしてランドマークに向かう葵たちの後を秋田さんと手をつないだまま歩いた。
「ランドマークってウチが建設の筆頭施工会社でしょう?」
「らしいな」
「すごいよね~こんな街並みを作るってどんな気持ちだろう」
「新田常務とか経管の加賀部長がまだ主任になる前だろ?」
「こんな大きな街を丸々プロデュース開発する事業に携われるなんて幸せだよな」
そんな話をしながら、私は手の温かさだけに意識が飛んでいた。
秋田さんの手にすっぽり包まれた手は
この寒さから守ってくれているようで。
それはあたかも・・・
私の寂しさも包んで守ってくれると言っているように感じた。