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ちょうちょ
第2章 ストーリー1
大学2年生の由衣は、教室について鞄の中身をチェックして、「やっぱり…」と肩を落とした。
「あー。…2限に提出する小レポート忘れたぁ…」
それを聞いた周りの友達は
「今回の小レポートは成績に響くって先輩が言ってた」、「一限休んでも取りに行った方が良いよ」、「先生、点呼とかで出欠取らないし、こっそりサボっちゃえ」と口々に言った。
「こっそりはサボらないよー。サボるなら堂々と休むっ!」
由衣は友達の言葉に笑いながら答えた。
とはいえ、今期の授業に無欠席の由衣は休みたくない気持ちが強かった。
1限を担当する先生の授業も好きだった。
「んー。」とほっぺたを軽く膨らませながら考える。
やがて決心して、冗談っぽく不貞腐れた顔を作りながら言った。
「やっぱり授業にはでるよ。忘れちゃったのが悪いし、先生に正直に話して相談してみる」