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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第4章   岬? 


 シャワーを浴びて服を着ると、この夜もバイトがあるという均くんは、家に戻るという。コンビニならアパートからの方が近いのにと思ったけど、口にするのはやめた。

 他に特に引き留める理由も見当たらなかったので、帰ろうとする均くんを玄関で見送る。

「次は、いつ?」

 しゃがんで靴を履いている、その背中に聞くけど。

「ああ、うん……」

 と、曖昧に答えた均くんは、立ち上がるとわたしの顔をまじまじと見た。

「それより、昨日のことなんだけど……身体とか、大丈夫だった?」

「はい……たぶん。いきなり倒れてしまって、すみませんでした」

「いや、そんなっ! 僕が無理に連れ出したせいなんだ。岬ちゃんはなにも悪くなんかないよ」

「でも……すっかり迷惑をかけてしまったので」

「いいんだ。力になれることがあれば、僕に話して。なんでも、いいよ。たとえば、いつもコンビニの食べ物ばかりじゃ飽きるだろうし、スーパーとかに買い出しに行ったりだとか、別にパシリとして使ってもらったって全然――」

「ありがとうございます。でも、食料の買い出しは均くんのいるコンビニと決めています。それはだけ最低限、自分でやらなければいけないと決めたことなので」

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