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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第5章 均
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◆ ◆
明るい昼間を通り越して、その夜――。
「いらっしゃいませ」
僕はまたコンビニで、バイトに勤しんでいる。
この日は既に零時を回っているにも関わらず、お客が次々に来店していた。週末ということもあるけど、近隣でなんらかのイベントがあったようだ。
日頃サボりがちな先輩でさえ、今夜に限っては忙しく店内を駆け回っていた。
だけどそれも一時のことで、ドリンクコーナーの上にある時計が午前二時を示したころには、店内も随分と寂し気に様変わりする。
それが通常運転であるのだけど、さっきまでの賑わいがあった分、反動でその様に感じてしまったのだろう。
「はあ。しんどいなぁ……」
束の間の忙しさを通り越して気が抜けた僕は、レジカウンターの上で手をつくと、項垂れた。
早朝、岬ちゃんの部屋から家に戻り、すぐにベッドに入ったのだけど、結局は眠ることができなかった。
昨日のバイトからの時間が、そのまま現在まで続いてるような錯覚に陥り、残りのバイト時間を考えると、ちょっと気が遠くなる。
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