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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第2章 〝岬〟
「た、均くん……」
「なに?」
「わたし……」
視界を閉ざされたわたしは、探り合うような左手に、全ての感覚を委ねられたよう。全身に熱を帯びるように感じ、耐え切れず懇願するように口を開く。
「か……身体が、熱くなってきて」
見えないのに、均くんが微笑んだのが、わかった。
「へえ、そうなの」
そう。だから、もっと――。
「わかったよ」
まるで、心をのぞき見たかのように、均くんがささやいた。
「――!?」
ジャージのファスナーが、音を立て一気に引き下ろされる。Tシャツの胸元が、開かれてしまった。
「岬ちゃん」
「たもつ……くん」
背中から回された両手で、お腹の辺りをぎゅっと抱かれる。少しだけくすぐったいようにも感じられ、身体を九の字に曲げた。シャツの裾から、均くんの手が入ってくる。
「やぁ……」
おへその辺りに感じた、ダイレクトな手のひらの手触り。撫ぜつけるようなそれが、次にどこに向かうのか、その挙動を気にする。
と、手は動きに、下腹部を探るような気配を感じた。