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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第2章 〝岬〟
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気持ちよくしてくれた彼とは違うけれど、そんな均くんを、わたしは愛おしく思う。
「謝る必要なんて、なにも。わたしこそ、今日もこの前も、自分だけ気持ちよくなって恥ずかしいんです。だから――」
「あ、え?」
自分でも、どうしてそんな風にできたのか不思議。わたしは均くんのふくらんだ股間に手を伸ばすと、恥ずかしげもなく言った。
「わたしも、均くんのしてほしいこと、してあげたいです」
「み、岬ちゃん……」
暫くそうして見つめ合った後だった。均くんは股間に触れたわたしの手をそっと離すと、改めてその手を握りしめる。
「あるよ。岬ちゃんに、してほしいこと」
「それは……?」
胸を高鳴らせ次の言葉を待つわたしに、彼は告げたのだ。
「キス、してもいい?」
「……」
返事はしなかった。でも、どちらからともなく自然と、互いの唇は近づいてゆく。
そして――ちゅ、と。
さっきまでの行為が、なんだったのかと思うくらい。
彼とのキスの感触は、微かで優しいものだった。
【第二章・終わり】
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