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プロポーズ体験売り出します
第7章 目的達成につき販売終了
オンナってすげえな・・
それが率直な感想だ。
そんなことのために、って言ったら怒られるかもしれないけど。
でもそれほど女の愛情っていうか執念は底知れぬ深さを持っているのだと
思い知った気がした。
「すごい頭の回転力ですね。なかなか思いつかないですよ。でも一つ疑問なんですが」
疑問とは、なぜ俺を見て実行へと歩を進めたのか。
面接の時俺を見て、自分の考える事業にピッタリの雰囲気だとまり恵ちゃんは言った。
超イケメンだからというのが理由の一つだとも言ってたけど、
それだけで成功の確率が上がるとは考えにくい。
何度か肯きを繰り返したまり恵ちゃんは、そういうとこなのよ、と俺を指差した。
「キミは疑問や知りたいことがあるとすぐに聞いてくるタイプ。
そう見抜いたからよ」
「マジすか?あんな短時間で?」
「これまでも面接だとかでいろんな人を見てきたからね、だんだん目が肥えてくるのよ。
部屋に入ってきた時の雰囲気、口を開いて言葉を発し始めた時に
こちらにどんな印象を与えるか、なんとなくわかるようになるの。
菱沼君は自分に自信があるし、自分の理解度にも自信がありそう。
だから質問をするふりをしてこちらの様子を窺うっていう頭の回転の速いタイプ」