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第1章 ぴーちがーる

夜９時過ぎのことでありました。

アタシは、最終の東予港行きの路線バスにのりまして、はーくんが待っている家へ帰ることにしました。

バスの中には、夜行フェリーに乗って大阪方面へ向かうお客さまたちがたくさん乗っていました。

アタシはそんな中で、ぼんやりとした表情で夜の街をながめながら考え事をしていたのでありました。

アタシ…

こんな時間まで一体…

何をしていたのだろうか…

いかんと分かっているのに…

どうしてこんな時間まで…

アタシは、そんなことばかりを思いながら、窓の風景をながめていたのでありました。

そんな時でありましたが、昼間にはーくんと大ゲンカを起こしてしまった時のことが思い出されましたので、心が激しく傷んで苦しんでいました。