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あなたからは逃げられない
第10章 初体験でクタクタ

しばらくするとホテルマンの方が隣にやってきて私に話しかけてきた。
『間違っていたら申し訳ございません。
小鳥遊様のお嬢様ではありませんか?』
ビクッとなると苦笑いする龍輝さん。
やっぱり来たことあんのかよ!って笑っているけど私は笑うことは出来なかった。
「そうですけど…
やっぱり父はここによく泊まりますか?」
そんなことどうでもいい。
他に言いたいことがあるはずなのに違うことを聞いてしまう私。
『最近はあまりお見かけしませんが以前に何度か御宿泊いただきました。
お嬢様も小さい時に来られてますよ。
小鳥遊様に似ていらしゃったのでそうかと思いまして…』
そう、私はよく父に似ていると言われることが多い。
それが嫌とかではないがこのせいで娘とバレることが多かったのは事実だ…
「あの...父には秘密にしておいて下さい。ここに宿泊したことも、彼と一緒だったことも...」
私はバレたくない一心でホテルマンにお願いをした。
でもさすがはホテルマン。個人情報ですので必ず守りますと言ってくれた。
それからは用意してくれた朝食が美味しくてたまらなかった。
幸せな気分で食べていると向かいから笑い声がする。

