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あなたからは逃げられない
第11章 久しぶりの実家へ



車から降りる時に名前を呼ばれ運転席にいる龍輝さんを見るとチュッと触れるだけのキスをくれた。

「また連絡するから。良いお年を。」

「うん。龍輝さんも無理しないでね。」


私達はこうして甘いクリスマスを過ごしたあと、ふたりともそれぞれの地獄の日々が始まるのであった。


私は年末年始に実家に帰る準備を済ませクローゼットに荷物をしまっておく。
気分よく戻りたいから車で帰ることにしよう。


憂鬱だけど振袖は楽しみだった。
それに龍輝さんが振袖姿を見に来てくれるならそれはそれで悪くないと思う。

さてお風呂に入ろうかとソファーから立ち上がる時スマホがメッセージを受信したことを教えてくれた。



【話がある。明日迎えを行かせるから戻ってきなさい。父】


このメッセージを受信した時私は嫌な予感しかしなかった。いつもなら優しい口調の父だし、自分のことパパって言うはずなのに



少しの抵抗として私は父にメッセージを返信することにした。

【31日に帰る予定にしてます。葉月】


送信して直ぐに既読がつく。
はぁー…とため息をついた途端スマホが鳴りバイブも振動し始めた。


着信・父


最悪です...。




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