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あなたからは逃げられない
第15章 新生活への準備

牛肉のブロックを手に取り何も考えずに包丁を持ってお肉を切り始める。
藤堂さん、もう入社式まで会うことないけどこれから先が不安だなぁ…と思いつつこれから社会人と思うと身がひきしまる。
「...き、葉月!!」
「ん?」
呼ばれたから振り返ると龍輝さんが後ろ聞いて私の持っている包丁を指さしていた。その指をさされた方を見ると牛肉が薄くスライスされている。
あれ?シチューだから角切りくらいにする予定だったのに…
「包丁持ってるんだから集中しろよ。危ないぞ。」
「うん…ごめん」
「俺作ろうか?」
仕事をしようとしていたはずなのに私の様子を見てから作ると言われたけどちゃんとお断りをして仕事をしてもらった。
ダメだ!ちゃんと集中しなきゃ。
人参、玉ねぎ、じゃがいもも切り煮込まないといけないから先に作ってしまう。
マカロニサラダと手羽先唐揚げを作り少し椅子に座った。
藤堂さんなんにもしてこないよね?!
龍輝さんにちょっかい出さないよね?!
出してきたらハッキリ言って辞めさせてやる。
もう大人なんだから大人しくしててほしい。社会人になってまで問題起こすとかありえないから…

