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あなたからは逃げられない
第2章 捕えられた私



「あの…ここは龍輝さんのお家だけ…?」

「そうだ。だからあのエレベーターも基本俺しか使わない。

あとはここに荷物持ってくるやつくらい」


そう言いながらドアノブに手をかけるとガチャっと音がしてドアが開いた。

え?鍵もいらないのね。
確かにこのドアに鍵穴は見当たらない。

ドアを開けて中へ入ると白を基調としたエントランスだ。

大理石であろう玄関が私たちを迎える。
そして靴を脱いで上がろうとすると、龍輝さんが後ろにぴったりくっついて靴を脱いで足をあげると向き合うように立たされた。


「葉月…悪かったな。
無理矢理みたいに連れてきて。」

なんて悲しそうな声なんだろう。
そんな悲しそうな思いすることない。

「あの…私恋愛経験もあまりないし
その…したことないから…

無理矢理ではないですよ。私もあなたを知っていくって言ったから。

それにあなたの所々にドキドキしちゃうし。」


私は何を大胆告白しているんだか...
言ったのは自分なのにかなり恥ずかしくなった。


下を向いていると自分の体が浮き龍輝さんにお姫様抱っこされていた。


「だめ、重いからおろして…!!」

そんな思いも届かず私は抱っこされたままだ。


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