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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け

『あのオシャレでかっこいい会長さんの娘が小鳥遊さんなの?』
どういう意味がツッコミどころが満載だけどあえてスルーしておこう。
「はぁ...もう最悪…
秘書課のみんなにはバレてるの。これ以上広めたくなかったのに…」
『でもそれはそれで武器になるんじゃない?
社長が恋人、親が会長ならそんなに変なことしてくる人はいないじゃん。
ゴマすりはあるかもしれないけど嫌がらせはないんじゃないかな。』
「なかなか就職が決まらなかったのは親がこの会社の会長だってバレてたから…」
なるほどそれでなのかと納得した原田さんはまたエレベーターに乗るのは嫌だろうから階段で行こうと一緒に階段で上がってくれた。
10階で原田さんと別れたあと私はさらに上に上がり秘書課へと向かう。仕事用のスーツをチェックし社長室の隣にある控え室にノックをして入る。
まだ誰もいないだろうとため息をついたところにある人の声が聞こえてくる。
『おつかれですか?』
「ビッ!!クリしました…松井さんおはようございます。」
『おはようございます。なんか朝から騒がしく出勤してきた藤堂さんとは大違いですね。』
何か想像できるからめんどくさく思う。
原田さんとエレベーターを降りたことをまた騒いでいたのだろう。

