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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け

ザワザワとエレベーターに乗っていた数人が話しながら降りていくのを確認した時誰かに手を引かれその階で降りた。
目の前には原田さんがいた。
「軽蔑しました?」
『なんで敬語なの?同期なんだしさっきは敬語じゃなかったじゃん。』
「だって…」
その次に出てくる言葉がなくて原田さんは少し奥にある椅子に私を座らせてくれた。
『あの子が言ったことは気にしなくていい。
確かに社長の彼女って言うのはビックリしたけど社長にこんな素敵な女性がいるなら素晴らしいことだと思うよ。』
原田さんは藤堂さんの言葉を聞いても変わらず接してくれている。龍輝さんを崇拝している彼には私なんてどうでもいいのだろう。
「娘ってことは…?」
『娘?まさか社長との間に娘が居るの?』
そのこと以外全く耳に入っていないみたいだった…
「ううん。ここの会社の親会社、小鳥遊グループでしょ?
会長は私の父になるの。」
『へー、小鳥遊さんのお父さんなんだ。
え?!!お父さん?!』
驚き方は100点満点だ。これ以上ないくらい驚いていた。
エレベーターの中で藤堂さんが言っていた時は何をしていたんだろう。

