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あなたからは逃げられない
第2章 捕えられた私



龍輝さんはベッドの隣にあるフカフカのソファに私を下ろしスーツを脱ぎ始めた。


「あの!今からするんですか?!」


服を脱ぐからそう聞いたのに龍輝さんは笑っていた。


「いくらなんでも今はしない。
我慢出来なくなったらする。」

スーツを脱いで丁寧にハンガーにかけた。
ネクタイもきちんと整理してあって空いてあるところに戻している。

部屋着に着替えた龍輝さんは普通の男の人に戻った。
部屋着だからスウェットなのにそれでもやっぱりイケメンだ。

「我慢…ですか。

っていうかスーツとか綺麗にしますね。
お手伝いさんとかは??」

私の父はいつもスーツなどを脱ぎ捨てて母が片付けるわけでもなく、いつもお手伝いさんがやっていた。

母も元々は社長令嬢で家のことはほぼお手伝いさんがしていた。

小学生の頃、親が作ってくれるという遠足のお弁当などはすべてお手伝いさんだった。

だから龍輝さんもそういうお手伝いさんがいてもおかしくはないと思ったのに、龍輝さんは笑いながら私の頭に手を置いた。


「そんな人はいない。自分のことくらい出来るしな?

着替えたら向こうにおいで。」

龍輝さんは部屋から出ていってしまった。


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