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あなたからは逃げられない
第2章 捕えられた私



1度家に帰った時に着替えとけばよかったと後悔した。

部屋着と明日着る服は持ってきている。
けどお風呂に入るまでの服は持ってくるのを忘れてしまった。


とりあえずコートとジャケットを脱ぎ、クローゼットの中にあったハンガーを借りシワにならないように掛けてから言われた通りリビングへ向かった。


開けてみると言葉が出ない。
何この夜景...

こんなタワーマンションの最上階だから素敵なのは当たり前。
でもそんな綺麗なキラキラした夜景を窓の近くから見られないのが残念だった。


遠目でみて凄いと独り言を言うと、龍輝さんはキッチンからマグを二つ持って私の方へと近付いてくる。

そしてめちゃくちゃ大きなソファの前にあるオシャレなガラステーブルにマグを置いた。


「着替えないのか?」

ブラウスと履いていたフレアのスカートになっただけの私を見て言う。

「お風呂に入るまでの服忘れちゃって…

だから今はこれでいいんです。」


床は大理石なのに何故か部屋は暖かい。
目の前に置かれたマグには湯気が出ているコーヒーが置かれていた。

龍輝さんはリビングから出ていき、しばらく戻ってこなかったから目の前にあるコーヒーを飲む。




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