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あなたからは逃げられない
第17章 やめて、許して...

龍輝さんは何も話さない。私もエレベーターの中で二人きりが気まずく思い話すことも出来なかった。
でもそんな沈黙を破ったのは龍輝さんだった。
「今から何するつもり?」
「…動画。消してもらえるように藤堂さんに話すつもり。」
あんな動画これから広がってしまったら私はどうしたらいいんだろう。恐れていることが起こる前に止めなければ…
「とことん思い知らされるよ。お前はすげぇな。」
「どういう意味?」
「普通あんなことされたら怖くて顔も見たくないって思うのが普通じゃねぇの?なのに動画消させるって!」
「だってあんなものSNSですぐに広まっちゃうんだよ?」
すると龍輝さんは私をいきなり抱きしめてきた。
ビックリして声を出すことが出来なかったけどいつもの龍輝さんの香りに心が少し落ち着く。
「心配すんな。お前は俺の隣にいるだけでいい。ちゃんと制裁くだすから。だからこれからもずっと隣にいろ。」
私は動画を消してもらってきちんと確認できたら私はこの会社を去って龍輝さんの家からも出ていくつもりだった。
でもどうやらそれは許されないらしい。逃げられない...
「だって私あんなことされたんだよ?汚れちゃってるの。」

