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あなたからは逃げられない
第18章 ふたりへの制裁は...

『やめて!それだけはしないで。』
あれだけ強気だった藤堂さんがいきなり小さな声になり必死に阻止してくる。
でもここで怯まないのが顧問弁護士の橘さん。
『しないで欲しいとは自分に非があることを認めますか?ま、どちらにしても警察には被害届を出してそれなりの償いはしてもらいます。』
『私は何もしてないの。動画を撮っていただけ。小鳥遊さんに手を出したのはこの人でしょ?!』
藤堂さんは隣にいる男の人を指さし橘さんに訴えている。隣にいる人は下を向いたまま顔をあげようとはしない。
それからしばらくして橘さんは男と話すことを始めた。
名前や生年月日、住所などを聞き今回どのような経緯でこんな行為をしたのか淡々と話していく。
最後には免許証のコピーまで取り松井さんと橘さんは二人を連れて警察署に向かうと言って社長室から居なくなった。
「ねー、あの人たちはどうなるの?」
「よく分からんがあの男は婦女暴行か強姦か。藤堂も何かしらなると思うが俺もその辺はよく分かんねー。」
「そっか。」
私はそう言ってため息をつきソファーの背もたれに身体を預けた。そして目を閉じるとさっきの光景を思い出し涙が目じりを伝い流れてくる。

