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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第14章  障害物狂想曲━ クレッシェンド ━
  


「ッ゛!!?」


 手を無理矢理引っ張られて牡を触らせられた。


「イヤッ!!」


「おいおい。俺との約束、忘れたのか?」


「っ・・・・・・」


 ナイフを目の前に出されて身体が強張った。


「な、アンタがシテくれないならメイドにさせるぞ?いいのか?」


「え・・・・・・っ」


 椅子に座っているメイドを見ると首を振っている。男の口車に乗るなとメイドは、言っているのだろう。しかしメイドを傷付けたくなどない。異国に来て初めて安心できた存在だからだ。
 自分より年上だけれど友だちのような彼女を守りたい。


「だめ、です。」


「そうだろう。だったら、判るよな?」


「は・・・・・・い。」


「ンン~~ッ!!」


「うるさいぞ、静かにしろっ!!」


 メイドの声を男が制する。


「お願い、です。その子に、目隠しを・・・・・・ッ」


  
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