この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第17章 障害物狂想曲━ フォルティッシモ ━
ただこの狂気を向けられている側がなにも気が付いていないのだ。
〝愛〟だの〝恋〟だの笑わせる。この血の通うことない上流階級で生まれて育った人がなにを寝惚けたことを言っているのか。。。
地位がある家柄に生まれたのならその地位を維持するか上にいくか・・・それだけの選択肢しか用意されないし認められない。
真のシンデレラストーリーを夢見るのは、馬鹿げている。〝シンデレラ〟だって元々上流階級の生まれだと判りきっている。その子が王子に見初められたからなんだと言うのだ。
花嫁候補の舞踏会に参加出来る家柄なのだから・・・結局庶民は、この世界で生きてなどいけないのだ。
《 《 *
「はぁ~女って怖いねぇ。」
「そうかしら。」
目的地に向かう車の中で実働隊の男に返す。
「だってそうだろう?」
「〝なんのこと〟かしら。」