この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第27章 降り注ぐアネモネ
「ご想像にお任せ致しますわ。」
義兄の言葉をのらりとかわす。
「いやいや、きちんと話せ。」
「私は、個人攻撃が利かないのなら別の手段を執《ト》ろうとする人間ですよ。閣議くらい操ってみせます。」
「ミエリア・・・・・・」
「〝王さまを造るのは・・・家臣〟、ですから。」
そうなのだ。結局王に従う家臣が居なければ王座など意味がないのだ。そしてどんなに〝正論〟を述べたとて勝ち残らなければなんの意味もない。
〝手に入れる〟と決めたのだ自分が勝って〝正しき者〟にならなければ。
「王宮へ行くわ。支度を。」
「はい、ミエリアさま。」
執事は、下がって行った。義兄は、なにも言わずにソファーに腰掛けた。
》 》 *
「ん・・・・・・っ。ジュリ、アスさん・・・?」
微かな物音で目が覚めた。