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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第5章 すれ違いの褥
「それともう一つ。」
「はい。」
「今日は、俺が帰るまで誰も部屋に入れないでくれ。」
「・・・ジュリアスさま?」
「〝誰も〟だぞ、ロイ。」
エメラルドの瞳が輝く。
「判り、ました・・・よく言い訊かせておきます。」
「よろしく頼む。では、行ってくる。」
「行ってらっしゃいませ。」
執事は、部屋が気になったが言い付けを破るわけにもいかず全ての使用人たちに通達を主が出掛けてからすぐに行った。
》 * 《
『泣いても助けは、来ないぞ。』
簡単に言えばカッとなった。自分なりの誠意を見せているつもりだったのだ。それをここまでこけにされて・・・恥ずかしいが理性など一気に吹き飛んだ。
逃げられもしないベッドの上で彼女は、ジタバタしていた。しかし捕らえてベッドに組み敷いた。耳が痛むほどに初夜と違って叫んでいた。