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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第1章 最悪の出逢い
「ど、どちらさまですか・・・?」
車を凝視していると運転席が開いて長身の紳士が降りて来て自分の名を呼んだ。
「初めまして。〝ジェイド〟と言います。ジュリアス隊長のお供です。」
「はい??〝ジュリアス〟・・・って、どなたですか?それになんで私の名前を?」
疑問だらけの男の言葉につい質問責めにしてしまった。
「珱月さまこそなにを仰っているんですか。婚約者のお名前をお忘れですか?」
「〝婚約者〟っ!!?」
「はい。
もう30も手前だというのに奥方になられる方が見付からず我々も隊長を心配していましたが・・・異国の地に理想の乙女がいらしたとは。あなたに逢いにわざわざ〝ニホン〟に来ていたのですね。」
「あ、あぁ・・・・・・っ」
「珱月さまっ、どうなさいました?」
ふらついた身体を抱き留められた。