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不器用な夫
第17章 罪悪



公平がフッと笑う。

何がおかしい?

そう聞く前に僕の身体が宙を浮き公平のベッドに乱暴に放り投げられる。


「乱暴だなっ!?」

「好きでしょ?」

「人を変態扱いするな!」

「そういう坊っちゃまだから普通の恋愛をする気が起きないだけですよ。」


思い詰めたような真剣な眼差しで僕を見る。

公平がゆっくりと僕の上に覆いかぶさり荒々しいキスをする。


「僕のせいか…?」

「普通の女はフェロモンなんか出しません。」


ニヤニヤと笑って公平が僕を全裸にしてしまう。

慣れた身体…。

愛という感情なんかないのに…。

僕の身体を知り尽くす公平が僕の手をベッドに縫い付けるように押さえ付けて首筋や脇の下に舌を這わせて感じさせて来る。


「公平…、早く…。」


焦らされておかしくなる自分が嫌だ。


「そんなに急かすと萎えますよ。」


乳首を甘噛みしながら公平が笑う。

嘘を言うな!

大量のフェロモンを浴びる公平は間違いなく僕に対する欲情で極限の勃起状態になっている。

今までハコの為にと公平が自分を辞せた事自体が奇跡的な事だ。

公平だって相当な我慢をして来たに違いない。


「頼むから…。」


主が執事に頭を下げる。


「全く…、坊っちゃまには逆らえない。」


公平が僕の上から退き、ベッドのヘッドボードの引出しからローションを取り出す。

次の瞬間には軽々と僕をベッドに四つん這いにしてローションが尻の割れ目に垂れ流された。


「クハッ…。」


公平の指先がアナルを撫でて刺激する。

早く…。

この身体をどうにかして欲しい。

その考えしか浮かばない。

今だけはハコの存在を忘れる。


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