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不器用な夫
第20章 秘密



ハコが身体を揺らす。

僕の股間に自分の股間を押し付けるようにして僕の頭にしがみつく。


「あんっ…あんっ…、要さん…。」


黙ったまま僕はハコの乳首を舌で甚振り、甘噛みをしてハコを感じさせる。


「あぁ…♥意地悪っ!」

「何が?」

「おっぱいばかり…。」

「これが好きなんだよ。」


ハコのおっぱいだけでハコを感じさせる。

この先は…。

残念だが勃起しない。

よしんば勃起をしてもハコの中では達する事が不可能であり満足を得られなければ、また公平と不義を繰り返す事になる。


「今日はおしまい。」


ハコの乳首から口を離す僕をハコが睨む。


「もう?」

「うん…、国松の家に行かなくては、今週はまだ行ってないから母さんが悲しむよ。」

「お義母様が…。」

「ハコは行きたくない?」

「行くよ。」


国松の嫁である立場を果歩に譲る気のないハコがしっかりとした顔に変わる。

とりあえず国松家にハコを連れて行く。

その後はハコとちゃんと話し合う。

僕の妻はハコだけだ。

だからハコがどれだけ傷付く事になろうと国松の嫁としてハコを藤原家に連れて行く。

それが国松の妻には必要な事だとハコに理解をして貰わなければハコの立場は果歩に簡単に乗っ取られるのだとハコに突き付ける事になる。


「要さん?」


ハコを悲しく見る僕を疑いもせずにハコが僕の顔を撫でて来る。

僕の目を真っ直ぐに見てハコは僕の顔を見る。

果歩や森下先生と違うのはそこだ。

彼女達は僕の手を握り自分の願望を僕に押し付けるだけの女だと思う。

ハコはずっと僕だけを見て僕の顔を撫でて来る。

だから…。


「ハコを愛してる。」


僕はハコにはそう言い切れる自信がある。

僕の言葉に幸せな笑顔を見せるハコを連れて国松家へと向かった。


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