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不器用な夫
第28章 玩具



ハコが僕の頬にキスをする。


「これも感じないの?」


ハコが確認する。


「ああ、そういう意味か。」


思わず苦笑いをする。

キスをしてもハコが僕に触っても僕が不感症のように何も感じないのかとハコが勘違いをしてる。


「ちゃんと感覚はあるよ。ハコのおっぱいは柔らかくてふわふわとしてて触ってて気持ちいい。」


ハコのバスローブの胸元から手を入れてハコの胸に触ってみる。

小さめでも暖かくて柔らかい。


「じゃあ、何に感じる事が出来ないの?」


僕の指先がハコの乳房を揉みながら乳首に触れるたびにハコが身体をピクリとさせる。


「ハコは気持ちいい?」

「うん、要さんが触ってくれるとビリビリする。」

「そのビリビリが来ないんだよ。ハコの中に挿れた時にハコの中が狭くてヌルヌルしててブツブツの凹凸が僕の亀頭をくすぐる感覚はあるのに僕の身体は性的な快楽を感じない。」

「性的な快楽?」


ハコには難しい話らしい。


「ハコだって僕に触られただけじゃイカないだろ?」

「うん、要さんが触ってくれて気持ちいいがいっぱいになるとイッちゃうの。」


乳首をクリクリと弄る僕の指先から逃げるようにハコが少し身体を揺らす。


「それと同じ…、ハコが堪らなく好きでハコを触りたいと思う。触って感じさせてると興奮はするから多少の勃起はする。」

「それで…?」

「その先がない。その先がないからハコとの合体が難しくてハコの中でイク事も出来ない。僕だけのハコで居て欲しいのに乱れたハコを公平や清太郎さんに見せる事になる不甲斐ない夫だから辛いんだ。」


泣きたくなる僕の頬にハコが何度もキスをする。


「ハコは見られてもいいよ。それで要さんと繋がれるならハコは何でも我慢する。」


ハコの言葉にますます泣きたくなって来る。


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