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不器用な夫
第4章 実家
抱き上げたハコを寝室へと連れて行く。
ハコを着替えさせたいと思うのに僕はハコを抱えたままベッドに腰掛けてハコと話す。
僕の手に柔らかでスベスベの肌をしたハコのお尻の感触がする。
ふわふわとするのお尻を指先で撫でるようにしながら僕はハコとの話し合いをしようと試みる。
「僕の授業をサボるとは…、妻としてあんまりだとは思わなかったの?」
責めるようにハコを問い詰める。
ハコは何かを思い出したように顔を歪めて怒りを僕に見せて来る。
「それは先生が…。」
「僕が?」
「果歩を抱きしめてた。」
「三浦君を?いつ?」
「今朝…、見ちゃった。先生は果歩にはずっと笑顔のままだった。」
ハコが僕のネクタイを握り締める。
その手が微かに震えてる。
「ハコにはそんな先生を全然見せてくれない。ハコを見る先生はずっと眉間をシワシワにしてばかり。それに…。」
「それに?」
「果歩は前から先生に自分の初めてをあげるんだって言ってた。今日も昼休みにも絶対にそうするって皆んなに宣言をしたの。先生に奥さんが居ても構わないんだって…、国松家は嫡子を身篭った人が正妻になるんだからって…。」
ボロボロとハコが涙を流す。
「ハコ…、ちょっと待て…。」
「絶対にやだ!ハコはずっと先生と結婚して先生の子供を産む事だけを頑張って来たの。なのに先生はハコには嫌な顔ばかりする!」
興奮するハコに僕の言葉が届かない。
新巻先生はハコが焦る年頃だと僕に助言をした。
だから僕はハコの瞳から流れる滴を指先で拭いながらハコの顔を僕に向けさせる。
「だからハコは…!?」
勢いだけで迸るハコの言葉を止める為に僕はハコの唇に唇を重ねてやる。