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第5章 許したストーカー行為

部屋に戻ってＡさんと体を交し合ったベッドを見ると、ハァーッとため息が出た。

波打っているシーツの歪みや中央についている血液や濡れた汚れが、何とも言えない気持ちを起こさせる。

本で読んだことのある、処女を失った感動なんてまるでなかった。

ただ、空虚。汚したシーツを剥ぐと、丸めてゴミ袋に押し込んだ。

そして脱ぎ散らかっていた衣服も、ショーツやブラも含めて一緒くたに丸めてこちらは洗濯機の中へ放り込んだ。

そして新たにクローゼットから水色のショーツを出してそれを穿いてからパジャマを着て、そしてベッドの上に寝転がった。

シーツを通さないマットの肌触りが、ヒンヤリと滑らかで心地良い。