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Aさん ~私を淫らにする人~
第6章 お口の快感
私は必死に唇を閉ざしてそれに抵抗して、息も止めて小さくだけどイヤイヤと首を振るとAさんの唇が離れてくれた。

私はすぐにフワァーッと大きく息を吐いて、新しい空気を吸ったけれど、そう簡単に乱した呼吸は整わなくて何度も大きく胸が上下した。

そんな開いた唇をまたAさんの指がなぞってくる。

「こういうキスはキライなの?」

なんと返事をしていいのか、ただ曖昧に微笑んでからまた唇を閉ざしたけれど、Aさんの指先は離れずに微妙な触り加減で私を刺激して気持ち揺らせてくる。

なぞられているくすぐったさが先程よりも強く感じられて、さらにもっとゾクゾクと感じさせられてしまい、して欲しくなってしまう。
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