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Aさん ~私を淫らにする人~
第9章 白いズボンのお尻
再びエプロンに袖を通して、Aさんに並んでお台所に立つ。

Aさんが食器を洗って漱ぎ、それを私がフキンで拭くのが役目だった。

お皿、コップ、お箸と次々と手際よく洗いカゴに入れるAさんに続いてその食器の水気を拭き取っていると理想的な家庭にいるようで、つい「フフフフンッ♪」と鼻歌が出てしまった。

そしてAさんからも私からも二人の間を縮めて、いつしか肘と肘が触れあるようになっていた。

先に全てを洗い終えたAさんが、シンクの縁に手を掛けた姿勢でお皿を拭いている私を微笑みながら見ている。

そして私も全部を拭き終えて、棚の中にしまい終えた。

「終わった?」
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