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第15章 やっぱりＡさんがいい

だからそんなＡさんをイジッて笑っている木島さんが、本心から笑っているようなので、（あっ、この人はプライベートのＡさんを知らないんだ）と思いすぐに勝ったと感じた。

この人はＡさんのお部屋なんかに行ったことがないんだと知り、今まで感じていた疑念が一挙に晴れて心が楽になった。

（Ａさんとこの人はなんでもないんだ）

でも、そんな心もまたすぐに曇ってしまう。

原因は私自身。

それなのに、私は石井さんとエッチなことをしてしまった。

すっごく自分が情けない女に感じた。

そしてふっと気付くと、今日初めてＡさんが私の事をジッと見ていた。