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第1章 黒い暴行

｢了一郎やめてー!!なんてことをするのよ!!｣
｢勇一郎（クソイトコ）ははぐいたらしいから片耳をナイフで切り落とすのだ!!ほんとうに切り落とすぞ!!｣
｢了一郎やめて!!おかーさんが悪かったわよ!!あと２～３ヶ月だけ待って…あと２～３ヶ月だけ勇一郎の家族をうちにいさせて…その間に、代わりの部屋をみつけるから…勇一郎をこらえてあげて…｣

はるえがそのように言いましたので、了一郎は『分かったよぅ…』と言いましてナイフをしまいました。

はるえは、許してもらうことができたのでやさしい声で『お腹がすいたでしょ…晩ごはんにしましょう…』と言いました。

このあと、エプロン姿のなぎさが両手鍋を持って居間にやってきました。

なぎさは、なにも言わずに両手鍋に入っている料理をお皿に盛り付けていましたが、内心ではソートーつらそうな表情を浮かべていました。

はるえは、ものすごくなさけない顔をしている夫に対して怒った声で言いました。