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僕の美しいひと
第7章 僕の美しいひと
…どこを取っても問題のない折衷案を提示され、郁未と清良は承諾せざるを得なかった。

清良にしても、両親をこれ以上困らせたくはなかったのだろう。
郁未にしてもそうだ。
式をぶち壊した自分に横車を押す権利はない。

しかし婉子は大層嬉しげに帰っていった。
「大磯のお父様に早くご報告しなくては!
郁未さんのお嫁様が決まった…てね。
清良さん、これから郁未さんをよろしくね。
…ああ、今日は本当に嬉しい日だわ」

そうして高遠侯爵からは、今日一日は清良は郁未と過ごして良いとお墨付きを頂戴したのだった。
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