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月下香〜危険な快楽〜
第2章 蓬菊
「ちょっと出かけてくるから、留守番してて」
「はーい。いってらっしゃーい」
土曜日
お母さんは買い物に行った、お父さんは仕事でいない……
ってことは……
「…… “あれ” 読める……!」
母の車の音が遠ざかってから、バタバタと2階にあがりいつものように両親の布団をめくった。
「今日はどれにしよう……」
最初は1冊しかなかったエロ本だが、初めて見つけた日から3ヶ月たった今、5冊ほど布団の下に隠してあった。
「これにしよう」
手に取ったのは、表紙に目隠しをされ、口から唾液を垂れ流している女性が頬を赤く染めながら笑っている姿が描かれているものだった。
ドキドキしながら、今日もページをめくっていく。