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蜜な時間はあなたと共に
第6章 異国の地で電話×××
それにして、誰がこんな写真…!
琴音さんは食後光ちゃんと観光に行ってて居てなかったし、一緒に回ったバンドマンの中に茜さんと繋がりのある人は居てなかった…
「この写真、誰が送ってきたん…?」
「美咲から…『ツイッターで出回ってたから、茜にも見せた方が良いと思って』って…」
という事は、あの場に居た誰かがこの写真をツイッターに載せたんか…気付かんかった…
迂闊やった、まさかこんな形で茜さんにバレるなんて…
「違うねん、茜さん…俺は別に…」
「ごめんなさい、今ちょっと気持ちが混乱してて…キス、したの…」
「……ごめん…」
キスされた事実は消せないから正直に頷くと、見る見るうちに泣きそうな顔になって、その顔が見れなくて顔を背けた。
「春人…今日は帰って欲しいの…ちょっと落ち着きたい…」
「茜さん…」
「ごめんなさい、疲れてる中せっかく来てくれたのに…また落ち着いたら話しよ?」
涙を浮かべた瞳で見つめられてそう言われると、従うしか無い。
俺が他の人とキスをしたという事実を受け止められないのだろう…
俺がもっと強く拒否っていれば…と今更後悔が募る…
壁に寄りかかって、渡すはずだったマグカップをボーッと眺めていた。