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第1章 愛妻

妻の名前は恵理子。38歳。

24歳で私と結婚して、もう14年になる。

小学5年生の愛梨という娘がいた。

妻に似て可愛い娘だった。

恵理子は女子大を出て、大手の金融機関に勤めたが、娘が産まれた時退職した。

娘が大きくなったら、パートに出ると言っていたが、私がなるべく家にいてほしいと話し、今に至る。

妻は、文字通り良妻賢母を地でいっていた。

夫の私を一番に立て、娘には惜しみない愛情を注ぎ、妻として、母として立派にやってくれている。

町内会やPTAでは控えめながらも、ちゃんと重要な役目を果たしていた。

勿論、たまに会社の同僚や部下達を連れて帰っても、そつなく対応してくれる。

皆から羨ましがられ、本当に自慢の妻だった。