この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MILK&honey
第20章 最初っから、君だけだ

*
着替えるだけなら、あの部屋でだって出来たけど。
この衣装を脱ぐのは、誰も居なくてもかなり恥ずかしい。 んなもん、るりちゃんの前で脱ぐ訳には行かねーし!
絶対どこにも行かないでって、お願いしまくって。
るりちゃんを部屋に残して、デカい荷物を抱えると、着替えと化粧落としに向かった。
無心で、衣装を脱ぐ。
無心にならねーと、空しくなるから。
ブラジャーのやたらデカいカップと詰め物とか、ガーターなのに何故かはいてるトランクスとか……。
橋本さんはブラとお揃いの女物のパンツにして欲しいらしいけど、それだけは絶対お断りだ……はみ出んだろうが……。
どうせスカートの中にフリフリがびっちり付いてて、パンツなんざ外から見えねーから、なんでもいーじゃんね……。
次に、顔を洗う。
メイクさんにクレンジングを使い分けてちゃんと落とせって指導されたけど、無理。
「ばっちりメイクもこれ一本!超すっきり洗い流せるメイク落とし」ってヤツで、落ちるまでごしごし洗いまくる。
このズボラなメイク落としのせいで、時々なんか洗い残っちまうのは、仕方がねーと諦めている。
……顔を洗いながら、るりちゃんがさっき言った言葉を、思い出す。
『今の、初めてのちゅーじゃないもん♡』
……って、あれを。

