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依存
第1章 お腹が空いた



帰りたくなかった。

パパは私とママを捨てた。

ママは新しい男に夢中…。

私のご飯を作る事すら忘れちゃうくらい新しい男とばかり自分の部屋に籠る。


「あんっ…、まだ、あの子が起きてるから嫌よ…。」

「さっさと実家にでも預けろよ。」


ママの部屋からはそんな会話が聞こえる。

だからパパに捨てられた。

私が誰の子かわからないから…。

ただ、お腹が空いてた。


「アアッ…、アアッ!もっと…。」


ママの叫び声を聞くのが嫌だった。

だから、そっと家を抜け出した。

アパートの近所にある公園に行きベンチに踞る。

2時間もすれば帰ればいい…。

その頃にはママの叫び声も終わってる。


「君…、何してるの?幾つ?お家はどこ?」


突然、懐中電灯の灯りを向けられた。

制服を着たお巡りさんの姿が見える。

ママに怒られると思った。

ママはいつも


「ママの事を外で喋ったら、もう早苗(さなえ)とは2度と会えなくなるからね。」


と怖い顔で言う。

暴力とか受けた事はない。

ただママは新しい男が出来ると私のご飯を忘れるだけのママ…。

男が出て行くと私だけの優しいママに戻る。

ママの男は私が知る限り3人目。

今の男が出て行けば、また普通のママに戻るはず。

ママは病気なんだと誰かが言ってた。

その病気は病院でも治せないとも聞いた。

私がママを守らなきゃと思いお巡りさんから逃げるようにベンチから飛び降りて公園の入り口に向かって走り出す。


「待ちなさい!」


お巡りさんが追いかけて来る。

かけっこには自信がある。

アパートまで走って帰れば大丈夫。

そう思って走り続ける。


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