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依存
第1章 お腹が空いた



小学生3年生の浅はかな考え…。

公園の入り口でお巡りさんに腕を掴まれた。


「離してっ!」


そう叫んでもお巡りさんは許してくれない。


「こんな時間に公園で何をしてたの?お家の人は知ってるの?お家の人に連絡をして迎えに来て貰うから名前と住所を言いなさい。」


お巡りさんが優しく言う。

それでも私には恐怖以外の何物でもない。


「自分で帰るから離してっ!」


もう一度叫ぶと


「キョウコ…、どうした?」


と知らない男の人が寄って来た。


「貴方は?」

「この子の父親です。」


私が全く知らない人が私のお父さんだと名乗る。


「貴方がお父さんですか?」

「ええ、キョウコには車で待ってなさいと言ったのに私を追いかけて公園に入って来たみたいです。」

「貴方を追いかけてですか?」

「トイレに行きたかったんですよ。うちの車なら、そこに停まってますよ。」


知らない人が知らない車を指差す。


「車に乗ってる人は?」


お巡りさんが疑うように聞く。


「うちの運転手ですよ。うちはいわゆる父子家庭で私の仕事が遅くなってしまったから今から娘を連れて帰るんです。」

「念のために免許証か何か身分を証明して下さい。」


その知らない人がお巡りさんに免許証を出し、車に居た人に向かって


「キョウコがうちの娘だと信じてくれないんだ。」


と話をする。


「キョウコお嬢様は間違いなく社長のご令嬢で今からお宅に送り届けるところです。」


と車から降りて来た人も知らない人に話を合わせてくれる。

お巡りさんはまだ疑うように私を見る。


「最近の警察は弁護士を呼ばないと娘を返して貰えないのですか?」


知らない人がお巡りさんに言う。


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