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依存
第2章 お腹が痛い
それに学校の許可も必要になる。
私の場合、生活保護だから学校側は許可を出すと源心がママに話をしてくれる。
「アルバイトでいいんじゃねえの?自分の金は自分で稼がせろよ。」
新しい男が何故か私が働く事に賛成する。
「早苗は働きたいの?」
ママが泣きそうな顔で聞いて来る。
「うん…、社長さんの会社は楽しいから…。」
嘘を言ってママを納得させる。
「早苗が働きたいなら頑張ってね。」
その日から私は堂々と源心と居られるようになる。
学校の許可も源心が取ってくれた。
ただ問題はお給料日になると新しい男が私にお金を寄越せと言い出した事だった。
「このお金は…。」
「いいから寄越せよ。家賃を払ったりお前の為に金がかかるんだよ。だからお前も協力しろよ。」
そう言って私のお金をふんだくる。
こうなる事も源心はわかってた。
始めっから源心は私に
「仕事は2時間だけでお給料は3万だけだと言っておけよ。」
と言って毎月3万を給与と記された封筒に入れて渡してくれる。
新しい男はそのお金を私から取り上げれば満足する。
私は別の形で源心からお金を貰う。
それは銀行振り込み。
私の名前で通帳とカードを作ってくれて、毎月1万を源心が振り込んでくれる。
「先月は使ってないから要らないよ。」
源心にそう言っても
「なら、貯金しておけ。俺がお金に困った時に早苗がその貯金で助けてくれ。」
と源心が笑って言う。
そうやって源心は私を守ってくれる。
ママには社長さんがご飯を食べさせてくれると言っては源心の家に行く事が出来るようになった。
中学生の私には、もうママは必要のない人になりつつあり、源心さえ居ればいいと思うだけだった。