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依存
第5章 お腹が寂しい



ママと気持ちが通じ合った日からママはもう話をしなくなった。

本当にぼんやりするだけのママになっちゃった。

ママの介護をしながら学校に行く。

学校からの紹介を受けた小さな工場でバイトをする。

高校を卒業したら、その工場に就職する。

その工場は家族に介護が必要な人が多いから勤務時間などに融通も利く。

社会に出る大変さを学ぶ。

高校を卒業しなければママを私が病院に入れる事すら出来ないと知った。

だからママの男は逃げ出した。

ママの介護が必要だと感じたから。

学校の勉強は疎かになる代わりに私は社会の仕組みの勉強をする。

ママの生活保護や介護費用、介護の派遣を要請すればお金がまた必要になる。

生活に追われ源心の事すら考える事が出来なくなる。

学校の卒業前にママを入れる事が出来る病院が見つかった。

ママの貯金は全部、その病院に支払った。

福祉の人が私の生活保護を解除すると言う。

ママだけが生活保護を受けて入院する。

ママの生活保護のお金は毎月、病院に支払われる。

病院とはいえ介護施設に近いからママの生活費を払う必要がある。

私は働いてるからと無一文になった。

ママと暮らしたアパートで1人になって踞る。


お腹…、空いたよ…。


誰かに助けを求めてた。

このまま死んじゃうのかな?

くだらない事を考える。

フラフラと家を出た。

近所の公園に行く。

あの時のベンチは新しいベンチに変わってた。

そこにあの人の姿があるはずがないのに毎晩のように私はそのベンチに行く。

ベンチで1時間座ってからゆっくりと自分の人生を振り返る。

あの時のお巡りさんはもう刑事さんになったのかな?

ベンチを撫でてぼんやりとする。


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