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依存
第5章 お腹が寂しい



源心の愛を感じた時にもう一度会えると源心が信じたように私もその運命を信じようと思う。

高校の3年…。

大翔さんとも連絡が取れなくなった。

弁護士になる為の修習が始まったから…。

私は学校の先生に何度も確認を受ける。


「本当に大学に行かないの?」

「母を病院に入れたいんです。」

「もう一度、よく考えて…。」


考えても、私が働く道しかない。

働いてママを病院に入れる。

大学に行くお金も生活をするお金も私にはない。


「早苗…。」


久しぶりにママが話をする。

ずっと、ぼんやりとしてて私から一方的にママに話し掛ける毎日だったのに…。


「ママのお金じゃ足りない?ママのお金で早苗は大学に行けないの?」


ママが通帳を私に渡す。

僅かではあるがママが毎月貯金をしてたのがわかる。

大学は不可能だけどママを病院に入れるくらいは出来る金額。


「ママ…、大丈夫…。大学は私が働いてから行っても遅くはないよ。」


大翔さんだって働いてから大学に行った。

私も大翔さんと同じ事をする。


「ごめんね…、こんなママでごめんね…。」


ママが自分を責めて泣く。

ママはわかってたのかもしれない。

私と源心との関係を…。

わかっててわからないフリをして私の自由にさせていたのかもしれない。


「ありがとう…、ママ。ママが産んでくれて良かったと思ってる。ママが産んでくれなかったら私はこの世に存在すらしなかったんだからね。」


それだけは感謝する。

私はママから産まれてママのお陰で源心に出会えた。

私が普通の子供だったら源心は私になんか見向きもしなかったと思う。

お腹を空かせた痩せっぽっちの子供だったから源心は私を愛してくれた。


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