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お前と、俺と・・・。
第15章 お前と、俺と・・・。
「彩ちゃん…ゴメンねー、大丈夫だった?秀どう?」
「うん…私、一人でずっと喋っちゃって…フフッ
きっとね、私の声聞こえてたら、よく喋るなーって
呆れてると思う…ハハハッ 」
「そうなの?秀に、彩ちゃんの声、聞こえていたら
いいわね! ううんっ、きっと、聞こえてるわ…
秀には、彩ちゃんの声、聞こえてるはずよ!
さっ、今日は疲れたでしょう…また明日、迎えに
行ってあげるからね!
明日も、いっぱい秀に話し掛けてあげてね!」
「おばちゃん、ありがとう! ごめんなさい…
明日もよろしくお願いします!」
ヒデのママに明日のお願いをし、私はヒデに、今日の
お別れの挨拶をするの。
「ヒデ…また明日来るからね。また明日、いっぱい
お話するよ! じゃ、今日はもう行くね…」
片方の手をヒデの手から離し、ヒデの頬を撫で、頭を
撫でる… ジワーッと涙が込み上げる…
逆の手を、ヒデの手を握ったまま、私の頬にあてる
「あったかい手…」
涙が一粒零れ落ち、ヒデの手に涙が当たった瞬間
ピクッ…
えっ…何?…今っ、動いた…よね? えっ、違う?
私の気のせい?
もう一度、両手でヒデの手を握る…ピクッ…ピクッ…
「嘘…ヒデッ!…わかる?私の事わかる?ウッ…ウッ…」
「秀!秀ーっ!! 先生呼んで来る… 」
「ヒデ…ヒデッ…」
「あっ・・・あ・・・やっ・・・」